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週刊ベースボール連載「ベースボール博物館」
その35 橋戸信著『最近野球術』

先週紹介した大日本東京野球倶楽部(のち巨人)の渡米遠征からさらにさかのぼること30年前。1905(明治38)年4月4日、安部磯雄野球部長、橋戸信主将に率いられた早大野球部一行計13名が、横浜からアメリカ遠征へ向けて出航した。時は日露が刃を交え、バルチック艦隊がインド洋を東進する緊迫した戦況の中。世情を考えても、この早大の第1回渡米遠征が、日本野球史に残る一大事業であったということが分かる。

この遠征に関しては、同年11月に発行された、橋戸が著した『最近野球術』の中の付録、「渡米日記」に書かれている。この本は、カーブの握りなどの技術面から、キャプテンの心構えなどの精神面まで、橋戸が渡米遠征で学んだことを基に書き上げたもので、日本の野球に新技術を持ち込み、その発展に大きな影響を与えた。

20日朝にサンフランシスコに到着した一行は、29日にスタンフォード大との米国での日本チーム初の国際試合に臨んだ。早大は、先制したものの中盤以降に失策が続き1対9で敗北。日記には、ミスがなければ「この日の勝負は(相手が)4点に対する1点くらいのものであったろう」と記されている。一行はその後、6月12日まで西海岸を転戦して大学やセミプロチームと対戦し、26試合7勝19敗。戦いの合間には、シェークスピアの劇を見たり博覧会を見学したりと、西洋の文化に触れた。

さらに本には、メジャー選手の技術、人格、収入など、アメリカのプロ(橋戸は商売人と書いている)についての記述がある。アメリカン、ナショナル両リーグの1位がワールド・シリーズを戦うシステムについては、「全勝の常陸山と、全勝の梅ヶ谷とが優劣を定めんとするに等しく」と、相撲界に例えて分かりやすく説明している。当時の日本人がアメリカの野球をどう見ていたのか知る上で貴重な資料。野球体育博物館の図書室にて、小社刊行のレプリカ本を閲覧できる。

(文責=編集部)

掲載号/週刊ベースボール 2006年3月6日発行 第9号
取材協力/財団法人野球体育博物館
※記事は掲載時のまま転載しております。会期の終了した企画展や、現在は館内で展示していない資料を紹介している場合があります。ご了承下さい。


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